定性的な目標は達成基準が書きづらい

人事制度の運用はマネジメントの本質です。しかし、人事部門には現場管理職から制度運用についての不満が数多く寄せられます。 上から押さえつけるように「いいからルール通りやってください!」と言ってしまうと、問題は解決しないばかりか現場管理職との信頼関係が壊れてしまうかも知れません。一方で、言われるがまま運用を変えてしまうと、また別の問題が生じるかも知れません。

そこで、 シリーズ「悩みボヤく管理職に逆質問で気づきを促す、評価制度の運用想定問答」 と題して、評価制度を変えることなく、運用面での理解促進を図り、評価者である管理職を成長させるための人事部門からの回答例を提案していきたいと思います。

定量的な目標は設定しやすいけれど、定性的な目標は達成基準が書きづらい

目標管理制度を導入している企業の人事担当者が、現場の考課者からされる相談でもかなり高い割合を占めるのが上記のようなものです。

 様々な媒体で「目標管理はSMARTなものにせよ(Specific・Measurable・Approachable・Relevant・Time-orientedの頭文字で、具体的・定量的に測定可能・達成可能・上位目標と連動している・納期を明確にしている目標が理想的だとするフレームワーク)」と言われています。

 確かに、受注量や歩留まり率と言った数値化された目標は達成基準が明確です。しかし、研究開発や人事総務などの業務は定量化し辛いですし、定性的な目標を無理矢理数値化してしまうと業績のための目標から、目標のための目標にすり替わってしまう恐れがあります。

 そこで、視点を変えて「仕事が完了する」という状態について考えてみたいと思います。定型業務であれ、非定型業務であれ、「あるべき姿を設定し、現状とのギャップを埋めること」が仕事におけるゴールだと言えます。つまり、数値化出来るかどうかは関係が無いと言えます。

 では、定性的な目標はどのように記載すれば良いのでしょうか。

 到達基準とスケジュールを明確にするためには、「期限+状態表現」で記載することがポイントになります。例えば、「今年度末迄に新しい人事制度の改定が承認され、従業員説明も完了している」「10月30日までにシステム改修要件の洗い出しが終わっている。」「8月31日までに夏休みの宿題が終わっている。」などのような形です。

 また、到達基準を表現する際には抽象的な語を使わないことが重要です。業務の目標を設定する際によく出てくる抽象語は以下のようなものです。

努力する/検討する/一人前になる/できるだけ早く/すみやかに/抜本的に/ゼロベースで・・・

これらは、一見すると非常にもっともらしく、仕事をしている気分になれる言葉です。しかし、これらの言葉から読み取れる水準が人によって異なります。そのため、多くの場合、期末に確認したときに到達したかしていないかの判断が付かず、うやむやになってしまいます。

 上司・部下間で確認し合うことで言葉の認識を合わせることが出来ます。例えば、「一人前になるっていうのはどういうこと?」「どれぐらいの成果が出せれば”努力した”って言えると思う?」等です。  少し手間に感じられてしまうかも知れませんが、目標設定時にゴールを共有しておくことで、目標管理の効果を大きくすることが出来ます。みなさまも、目標を再確認されてみてはいかがでしょうか。

ワーママ目線で考える働き方改革 ~コスパのいい離職率の引き下げ~

こんにちは。今回は、ワーキングマザーであるアソシエイトコンサルタントの太田が、ワーママ目線で働き方改革について考えていきます。

育児と仕事の両立はもちろん、働き方改革の大きなテーマです。

けれども、出産による女性の離職率はなんと46.9%(内閣府調査)。私の周りでも、多くの女性が出産や育児を理由に退職しました。

もちろん離職した女性全員が優秀だというわけではないでしょう。けれども優秀であるとそうでないとに関わらず、およそ半分の女性が離職しているという状況があります。これはとてももったいなくないですか?

ある調査によると、出産時の離職理由として、34%の女性が「職場に育児と仕事の両立を支援する雰囲気がないため」と回答しました。確かに、勤務時間が短かったり、急な休みや早退が多いワーママは、周りに迷惑がられがちです。そして、そのような雰囲気がワーママを追い詰めていきます。

しかし、優秀な人は短時間でも成果を出します。皆さんのまわりにも、短時間勤務でも、しっかり成果を出している人たちはいるのではないでしょうか。

テレワークなどの支援制度を充実させるには費用も時間もかかります。けれども早退するワーママに「気にしないで!」と声をかけるのに費用はかかりません。まずはコスパのいい「ワーママを応援する雰囲気作り」から始めてみてるだけでも、離職率は引き下げられるのです。