当noteでは、各企業のビジネスモデルを分析しています。
また、取締役会のスキルマトリクスを分析し、コーポレートガバナンスコードに沿った経営の実践度を確認しています。
セレクションアンドバリエーションでは、さらなる事業価値増大に向け、特に中堅規模の上場企業におけるスキルマトリクスのあるべき姿を提言し、現経営層のさらなる活躍、そして次世代経営層育成に向けたボードサクセッションの仕組みの導入を支援しています。
資金調達額の推移
資金調達額は公開されていない。
企業概要
ペットゴー株式会社(英称SUNWELS Co.,Ltd.)は、ペット用品の企画開発、通信販売、ペット関連サービスを提供している。犬猫の食事療法食、絵総合栄養食、動物用医薬品、サプリメントなどを取り扱うペットヘルスケア通販サイト「ペットゴー」(petgo)を運営している。
商号 ペットゴー株式会社(英文社名:Petgo Corporation)
所在地 〒164‒0012 東京都中野区本町1‒32‒2 ハーモニータワー12F
設立 2004年11月17日
資本金 442,798,500円(2022年5月末時点)
代表取締役社長 黒澤 弘
2022年3月25日に、東京証券取引所グロース市場への新規上場承認を得た。同年4月28日に上場を果たした。
事業概要
「ペットゴー」では、“ペットのQOL向上”に役立つ商品として、従来動物病院のみで販売されていたペットヘルスケア商品を販売している。犬猫を対象とした、健康管理に対応する動物用医薬品や食事療法食、サプリメントなどがメイン商品である。
また、ナショナルブランド商品に加えて、D2Cブランド製品も取り扱う。動物用医薬品では、指定医薬品と要指示医薬品の2種類の規制区分があるが、同社グループはいずれの区分にも指定されていないもののみを販売している。同社が販売している主な医薬品には、ノミ・マダニ駆除薬をはじめ、目薬、皮膚薬、外耳炎薬、胃腸薬等がある。食事療法食では、犬猫のペットフードのうち、栄養成分の量や比率などを調節することによって、特定の疾病等に対していわゆる食事療法として使用されることを意図して作られたものを販売している。そのほか、犬猫の食事療法食「ベッツワンベテリナリー」や犬猫の総合栄養食「ベッツワンプレミアム」、犬猫のノミ・マダニ駆除薬「ベッツワンプロテクトプラス」などのD2Cブランドを展開する。
ビジネスモデル図解

事業における強み
3つの分野で幅広く同社の商品を展開していることが強みだと考える。同社は、マルチコマース展開、サブスクコマース展開、D2Cブランド展開を行っている。
「マルチコマース展開」は、自社ECサイトに加え、他社オンラインモールにも複数出店していること。ペットヘルスケアに特化したマルチコマースを展開している。
「サブスクコマース展開」は、自社ECサイトで展開している定期購入サービス。新型コロナウイルス感染症拡大による生活様式の変化もあり、2020年4月以降に大きく成長。購入タイミングおよび配送日時が自由に設定でき、解約の自由度も高いため、自社ECサイトの売上高に占める定期購入比率は増加している。
「D2Cブランド展開」は、2021年3月期からペットヘルスケアD2Cブランド「ペッツワン」シリーズを発売。「マルチコマース展開」を通じて蓄積した膨大なペットデータを使い顧客ニーズを分析し、D2Cブランド製品の企画開発に活用している。
市場規模
【用品EC化率】
日米における2020年のペットフード・用品EC化率は、米国は30%、日本が 9.1%である。米国と比べると日本のEC化率はまだまだ低く、ポテンシャルが大きい。
(出典:https://www.fuji-keizai.co.jp/market/detail.html?cid=21062&view_type=2)
【ペットフード・用品カテゴリー別市場規模】
トイレタリーやスナック、首輪やリードなどを含む用品カテゴリー市場は8,323億円、動物医薬品、機能性フード、サプリメントなどを含むペットヘルスケア市場が約2,100億円となっており主力領域となっている
(出典:https://www.yano.co.jp/market_reports/C61115700)
【ベンチマークとなる企業】
ペット商品ECサイト市場における重要な企業としては、e-net shop 株式会、新日本カレンダー株式会社、株式会社チャーム、株式会社ゼフィール、株式会社クリエイティブヨーコ、株式会社INSなどが挙げられる。
マネタイズに関して
【業績推移】

売上高は2019年から2021年までは上昇していたが2022年には減少した。しかし経常利益は2020年から現時点まで右肩上がりである。
経営層
代表取締役 黒島弘
• 1971年 忠犬ハチ公の生まれ故郷である 秋田県大館市に生まれる
• 1994年 住友商事㈱入社
• 2000年 McKinsey&Company入社
• 2004年 ペットゴー株式会社設立
取締役 小出文彦
• 2001年 ㈱アルファシステムズ入社
• 2005年 楽天㈱入社
• 2006年 当社入社
• 2008年 当社取締役就任
取締役(監査等委員) 百田功
• 1970年 住友商事㈱入社
• 2004年 IIJ America Inc. President& CEO就任
• 2007年 ㈱ハイホー代表取締役就任
• 2016年 当社監査役就任
• 2019年 当社取締役(監査等委員)就任
取締役(監査等委員) 藤池智則
• 2000年 堀総合法律事務所入所
• 2008年 当社監査役就任
• 2012年 ㈱ベネフィット・ワン社外監査役就任
• 2017年 ㈱エディア社外取締役監査等委員就任
• 2019年 当社取締役(監査等委員)就任
取締役(監査等委員) 伊藤章子
• 2004年 新日本監査法人入所
• 2015年 当社監査役就任
• 2017年 伊藤章子公認会計士事務所代表就任
• 2019年 ピクシーダストテクノロジーズ㈱ 社外監査役就任
• 2019年 当社取締役(監査等委員)
• 2019年 ㈱アイスタイル社外監査役就任
• 2020年 ㈱コンヴァノ社外取締役就任
スキルマトリクス

※スキルマトリクス図とは取締役の素養・経験及び取締役会におけるバランスを一覧表にまとめたものである。各社で開示されているガバナンス内容を元に僭越ながら推測させていただいた。要求水準・選定定義に関しては企業により差が生じるため、ここではCGCで求められている水準・選定定義を基に設定した。
ビジョン
コーポレートスローガン
ハッピーペットライフ・ハッピーワールド
- ペットライフを幸せに・世の中を幸せに -
ペットゴーは、ペットを幸せにすることで世の中を幸せにしていきたいという願いを込め、「ハッピーペットライフ・ハッピーワールド、ペットライフを幸せに・世の中を幸せに」というスローガンを掲げている。
ビジョンステートメント
ペットのQOL向上
ペットゴーの成長は、愛犬愛猫の健康と共にある。ハッピーペットライフを実現していくことを目的に、ペットヘルスケア企業として「ペットのQOL(Quality Of Life)向上」をビジョンステートメントとしている。
人事制度設計
【基本情報】
従業員:46人
平均年齢:50.6歳
平均勤続年数:5.1年
【等級・配置】記載なし【評価】記載なし【報酬】記載なし【教育】記載なし【その他、福利厚生など】記載なし
インターン生による考察
ペットゴーは従業員数46人で平均年齢50歳以上という事から、若手の入社の少なさが懸念される。
現時点では、日本は米国のペットフード・用品EC化率に大きな遅れを取っている。グローバルに市場を広めるには、まず現地の人が日本のサービスを知ってもらう所から始めなければならない。そこで、従業員が自ら海外諸国に渡航し、同社のサービスを広める必要があると考える。採用要件などに海外駐在を大きく書き出し、若手を入社させる事が、ペットゴーにとっての事業拡大の一助となる可能性が考えられる。
最後に
スタートアップ・ベンチャーにおける人事マネジメントはこちらから
弊社代表平康によるCGCとスキルマトリクスに関する記事はこちらから

ボード・スキルマトリクス分析によるこれからのエクセレントカンパニー要件調査結果はこちらから

【免責事項】
本調査は弊社長期インターン生により作成されています。また、本調査は、現在弊社が入手し得る資料及び情報に基づいて作成したものですが、弊社は、その資料及び情報に関する信憑性、正確さを独自に確認しておりません。本資料において一定の仮定を用いた試算を行っている場合、その試算結果は仮定に基づいた概算であるため、別途詳細な検討が必要です。

