BeReal問題は採用の問題なのか、育成の問題なのか

会社員がBeRealに投稿した画像・動画から、顧客名や業績情報などの企業情報が漏えいした事件が大きく報じられています。

今回の”BeReal問題”は、通知が来てから2分以内に投稿するなど、アプリの特性から語られることも多いテーマです。
しかし今回は少し視点を変えて、もし、この問題を”個人”の問題ではなく、”組織”の問題として捉えてみると仮定すると、どう見えるかを考えてみたいと思います。

社員による情報漏えいは、採用のミスなのでしょうか。それとも、育成のミスなのでしょうか。

目次

採用の問題なのか

一定程度、採用の問題でもあります。

特に日本企業は、いったん採用した人材を簡単には解雇できません。配置転換や指導はできても、採用の失敗コストは非常に大きい構造です。

だからこそ、採用は極めて慎重であるべきです。

人手不足だから、応募が少ないからといって、基準を下げた妥協採用は避けるべきです。

採用で重要なのは、80点の人材を妥協して採ることではなく、100点、120点の人材を採用できる状態をつくることです。

もちろん、「採用時には見抜けなかった」というケースもあります。そうしたミスマッチを減らすには、次のような取り組みが必要です。

  • 自社が求める人材像の徹底した言語化・社内共有
  • 面接官教育の徹底
  • 採用プロセスに十分な時間をかける

そして何より、優秀層から継続的に応募が集まる企業である必要があります。

  • 働きがいがある
  • 成長機会がある
  • 評価に納得感がある
  • 社員が前向きに働いている
  • 社会的信頼がある
  • 仕事に見合った待遇がある

こうした状態を整え、企業そのものの魅力で人を惹きつけることです。
魅力ある会社だけが、妥協しない採用を続けられます。

育成の問題なのか

もちろん、育成の問題でもあります。

「優秀な人材しか採用していないから育成は不要」ということはありません。新卒採用であれ中途採用であれ、この会社で働く以上、守るべきルールや求める行動基準を、会社から明確に伝え、定着させるべきです。

さらに根深いのは組織風土の問題

「研修にお金をかけているのに、社員が変わった気がしない」

そのような場合、原因は組織風土にある可能性があります。

  • 研修を真面目に受けなくてもよい空気がある
  • 社会人としての規律意識が薄い
  • 上司自身がルールを軽視している
  • 問題が起きても本人の責任で終わる
  • 周囲が見て見ぬふりをする

こうした風土の中では、制度や研修を増やしても効果は限定的です。

社員は、規程集よりも現場の空気を見て行動します。
「周りがどうしているか」が、最も強いメッセージになるからです。

組織風土の変革は時間がかかるテーマです。

短期施策ではなく、トップからの一貫したメッセージ発信を継続することが重要です。

  • 何を評価する会社なのか
  • 顧客信頼をどう考えるのか
  • この会社で働く社会人として何を求めるのか

これを経営陣が語り続け、管理職が現場で体現し、人事制度とも連動させていく必要があります。

さいごに

実際に情報漏えいが起きた会社で、採用・育成・風土のどこに真因があったのかは、当事者でなければわかりません。

ただ、人事としてこのような問題を予防したいのであれば、打ち手の方向性は明確です。

短期的には、育成と現場管理の見直し。
中長期的には、採用力の強化と組織風土の改革。

問題を起こした個人を責めて終わるのではなく、組織の課題として向き合える会社こそ、同じ事故を繰り返さずに成長していけるのではないでしょうか。

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