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ナレッジ

人事制度設計の知識詳細

基礎知識

1-5.人事評価制度の失敗例 (2)

人事評価制度はとりあえず形を作って、運用しながら修正してゆけば問題ありません。調整給を活用したり、2~3年ごとのマイナーチェンジを行ったりすることで、より良い仕組みにしていけばよいのです。

 

マイナーチェンジは決して悪いことではありません。また、運用しながら課題が見えてきたのであれば、その修正はもちろん必要です。しかし、設計当初からそれを見越してつくってしまうと、重要なポイントが抜け落ちてしまうことが多いようです。

 

典型的な例は、新しい等級の給与枠に当てはまらない従業員への、調整給の支払いです。引き下げる調整給なのであればそれはまだ運用が可能ですが、近年、引き上げる調整給が発生することも増えています。

 

もしこの時の人事評価制度の目的が「若手の抜擢」や「適材適所」であったとするならば、逆調整給の存在によって目的はすべてだいなしです。社員には「ああ、やっぱりうちの会社は年功序列なんだな」と言う印象を与えてしまいます。

 

たとえ現状からの変更幅が非常に大きいものであっても、改革の目的の本質につながるものは最初に行ってしまいましょう。マイナーチェンジは、当初気づかなかったことに対して行うべきです。