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ナレッジ

人事制度設計の知識詳細

賞与制度

6-2.賞与を廃止するための考え方

◆生活給としての夏冬賞与の場合

一般的に夏冬賞与を重要だと考えられている理由の一つに、生活給として必要だ、というものがあります。例えば住宅ローンやクレジット払い、割賦での支払いには、賞与払いという選択肢があります。月々の支払額を抑えながら、まとまったお金が入ったときに返済をすることにより、月々の生活を安定させながら、メリハリもつけることができる、という考え方です。そもそも生活給としての夏冬賞与とは、会社が親として従業員を子どもとして養おうという発想から生まれて運用されています。

 

現在、多くの企業がグローバルな競争にさらされています。 そんな中、できる人に多く配分しやる気を高めて活躍してもらわなければ勝ち抜くことはできません。もちろん、普通に活躍をする従業員に対して、生活できる水準の給与を支払うことはとても重要です。であれば、月額にすべて割り戻してしまうことをおすすめします。あるいは、評価すら反映しない、固定月数にしてしまいましょう。それはすなわち「年俸制」といわれる給与形態の導入です。

 

 

◆会社がコントロールできる要素として残したい場合

経営サイドが夏冬賞与を残したいと考える場合があります。例えば、業績が悪い時に人件費をコントロールしたいとします。そのとき、業績が厳しいからみんなの給与額を下げる、ということはなかなかできません。そのため、夏冬賞与をバッファとして活用しているような場合です。そのような場合であっても、夏冬賞与は廃止することが可能です。どれだけ業績が悪くなっても必ず支払う、というレベルの賞与見合い金額だけを月額に割戻し、それ以外については「利益配分としての賞与」として制度を定めることができます。