「部長」「課長」という名前で、
給与の根拠を説明できますか。
職員の給与は、職務と責任に応ずるものでなければならない。──地方公務員法24条の職務給の原則です。しかし多くの団体で、級は職責ではなく在級年数と昇格運用で決まってきました。
令和8年人事院勧告は、本府省幹部についてポストと給与を直結させる新俸給表の新設を示し、勧告文に「地方の幹部ポストの職務・職責を踏まえた給与措置等も併せて考慮」と明記しました。具体的内容の報告は、令和9年夏です。
具体案が出てから棚卸しを始めても、間に合いません。
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4〜6か月後、机の上に載るもの
「役職名」ではなく「ポスト」を単位に、職責を記述し、点数化し、現行の級と突き合わせます。条例・規則の改正に使える形まで作ります。
ポスト職責定義書
全管理職ポストについて、何を担い、何に責任を持つのかを1ページで記述。「福祉政策課長」と「税務課長」を別のポストとして扱います。
職務評価スコア一覧
所管予算・所属職員数・対外調整・意思決定範囲の4軸でポストを点数化。同じ「課長」の中の差が、数字で並びます。
格付け乖離マップ
現行の級と職務評価スコアを重ねた散布図。同じ級の中で、職責がどれだけ開いているかが一目で分かります。
級別標準職務表 改定案
職責の実態に合わせた級の定義。抽象的な文言ではなく、判断できる粒度まで具体化します。条例・規則の改正案の素材になります。
移行影響シミュレーション
+論点整理書
格付けを職責基準に寄せた場合の影響人数・影響額と、現給保障を含む移行措置の選択肢。何年かけて着地させるかを数字で判断できます。
職責を測る物差しを持たないまま、
級の議論はできません。
METHOD
ポストを、点数化します
「職責に応じた格付け」は、正論としては誰も否定しません。実行できないのは、職責を比較する物差しがないからです。診断では、既にある行政文書から物差しを組み立てます。
METHOD 01
ポスト単位で記述する
- 「部長」「課長」という役職名ではなく、ポスト単位で記述します(「福祉政策課長」と「税務課長」は別のポスト)
- 現任者へのヒアリングから始めません。分掌規程・当初予算書・組織図・事務事業評価から骨格を作り、ヒアリングで補正します
- 属人的な記述を避けるための順序です。「今の課長が何をしているか」ではなく「このポストが何を担うか」を書きます
METHOD 02
現行格付けと突き合わせる
- 職務評価スコアと現行の級を散布図に重ね、乖離を可視化します
- 級別職務分類表・級別標準職務表に適合しない格付け(いわゆる「わたり」)の所在と規模を特定します
- 民間企業400社超で用いてきた職務評価手法を、公務組織の資料構造に合わせて再構成したものです
| 評価軸 | 測るもの | 主な出所 |
|---|---|---|
| 所管予算 | 予算規模と、その執行における裁量の幅 | 当初予算書・予算説明資料 |
| 所属職員数 | 直接・間接のマネジメント範囲(会計年度任用職員・委託先を含む) | 定数条例・組織図 |
| 対外調整 | 議会・国県・住民・事業者との折衝の密度と難度 | 分掌規程・議会答弁実績 |
| 意思決定範囲 | 専決規程上の決裁権限と、その及ぶ範囲 | 事務専決規程 |
職務給の原則は、地方公務員法24条に50年以上前から書かれています。
守られてこなかったのではありません。
職責を測る手段がなかったのです。
測れば、級の議論は「誰を上げるか」から「このポストは何を担うか」に変わります。人の話が、仕事の話になります。
SELF CHECK
貴団体は、職責を説明できる状態にありますか
10項目のうち、すでにできているものにチェックを入れてください。入力内容はどこにも送信されません。
できているものにチェック
PROCESS
3ステップ・標準4〜6か月
管理職ポストの数と組織の階層によって前後します。コンサルタント2〜3名で担当します。
資料整備・ポスト棚卸し
約1〜2か月
分掌規程・予算書・組織図・専決規程の収集と整理。対象ポストの確定と、職責記述のドラフト作成。
職務評価・乖離分析
約2か月
4軸によるスコアリング。管理職ヒアリングによる補正。現行格付けとの突合と、乖離マップの作成。
制度案・移行設計
約1〜2か月
級別標準職務表の改定案。移行影響シミュレーションと移行措置の選択肢。職員団体説明の骨子案。
必要な資料は、すでに庁内にあるもので足ります。分掌規程・当初予算書・組織図・定数条例・事務専決規程。新たな調査票の配布は原則として発生しません。
SERVICE OVERVIEW
サービス概要
| 対象 | 都道府県・市区町村・一部事務組合・広域連合/公営企業(企業局・上下水道・交通・病院事業)/地方独立行政法人/社会福祉協議会・外郭団体 |
|---|---|
| 対象ポスト | 管理職ポスト(部長級・次長級・課長級)を基本とし、必要に応じて課長補佐級・係長級まで拡張 |
| 期間・体制 | 4〜6か月/コンサルタント2〜3名 |
| 成果物 | ポスト職責定義書・職務評価スコア一覧・格付け乖離マップ・級別標準職務表改定案・移行影響シミュレーション+論点整理書 |
| 調達形式 | 随意契約・プロポーザル両対応。仕様書作成の参考資料もご提供できます。 |
| 費用 | ポスト数・組織規模に応じてお見積りします。標準価格と先行導入枠の条件は、実務ガイド内に記載しています。 |
成果の匿名事例化(団体名は非公開、人口規模区分のみ公表)にご協力いただける団体を選定し、特別条件でご提供しています。
- 令和9年夏の新俸給表報告に、棚卸し済みの状態で臨める
- 組織改編・人事異動のサイクルに合わせた着手が可能
- 給料表・手当の再設計フェーズへの優先継続枠
適用条件の詳細は実務ガイドに記載しています。
RELATED SERVICE
給与カーブは「傾き」と「分散」で設計します
本サービスが担うのは「傾き」──何に対して給与が上がるのかを、職務と職責で説明できるようにすることです。あわせて次の2つをご検討ください。
HOW TO CHOOSE
外部パートナーの比較検討を、私たちはお勧めします
その際、次の5点をどの会社にもご確認ください。あわせて、私たちの答えを記しておきます。
| 確認していただきたいこと | 私たちの答え | |
|---|---|---|
| 1 | 職責の記述だけでなく、点数化して比較できる手法を持っていますか | 4軸による職務評価をスコア化し、散布図で級との乖離を示すところまで標準工程です。 |
| 2 | ヒアリングに頼らず、既存の行政文書から職責を構成できますか | 分掌規程・予算書・専決規程から骨格を作り、ヒアリングは補正に使います。属人化を避けるためです。 |
| 3 | 級別標準職務表の改定案まで、条例改正に使える粒度で書けますか | 判断できる粒度まで具体化した改定案をお渡しします。抽象的な文言では運用できません。 |
| 4 | 職務評価の実績はどれだけありますか(方法論の転用元の厚み) | 400社超の制度設計で用いてきた手法を、公務組織の資料構造に合わせて再構成しています。 |
| 5 | 移行措置の設計と、職員団体協議まで同じチームで担えますか | 200名超組織の制度改革を、労使協議・トップ承認まで完遂してきた伴走型です。 |
大阪市特別参与として区長・局長・部長公募面接、校長公募面接を担当(2011〜2016年)/自治日報 寄稿「五〇代の生計費の山、その正体は教育費である」(2026年7月)/グロービス経営大学院 客員准教授/人事専門書10冊超。
1990年代の役割等級制度導入を皮切りに、300社以上の人事制度設計・運用支援を率いる。
FAQ
よくあるご質問
職員数百名規模の団体でも実施できますか?
可能です。管理職ポスト数に応じた簡易版をご用意しています。規模が小さい団体ほど一人のポストが担う範囲が広く、役職名だけでは職責を説明しづらくなります。
「わたり」の指摘を受けているわけではないのですが、必要ですか?
指摘の有無にかかわらず、令和9年夏に示される新俸給表の具体案は、ポストと給与の結び付きを前提とします。棚卸しが済んでいない状態では、影響試算に着手すること自体ができません。
職務評価をすると、給与が下がる職員が出ませんか?
目的は引き下げではなく、格付けの根拠を作ることです。移行にあたっては現給保障を含む複数の選択肢を影響額とともに提示し、何年かけて着地させるかをご判断いただきます。
公営企業・地方独立行政法人も対象になりますか?
可能です。適用法令と給与規程が分かれている組織を併せ持つ団体では、同じ物差しでグループ全体のポストを並べること自体に価値があります。人事交流の設計にも直結します。
国の新人事制度(令和9年度具体化)を待ってからでは遅いですか?
遅れます。棚卸しには数か月を要し、そのうえで制度設計と条例改正が続きます。具体案が示された時点で影響試算に進める状態を作っておくことが、本サービスの目的です。
すでに人事評価制度があります。それとは別ですか?
別のものです。人事評価は「人」を測る仕組み、職務評価は「ポスト」を測る仕組みです。両者は補完関係にあり、職責の軸が定まって初めて、評価結果の処遇反映が説明可能になります。
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2026年 人事院勧告──4つの予測と、答え合わせポストと給与を直結させる新俸給表、業績等手当、降任を織り込んだ昇任見極め。令和8年勧告が示した構造転換について解説しています。
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全20ページ。そのまま庁内の検討資料としてお使いいただける形式でお届けします。
収録内容
- 令和8年勧告が示した「ポストと給与の直結」の中身と、地方への言及
- 職務給の原則と「わたり」──総務省の定義と是正要請の経緯
- 格付け乖離マップのサンプル(モデル団体)
- 4軸の職務評価シート(実物)
- 級別標準職務表の改定例(Before / After)
- 進め方・必要資料の一覧/標準価格と先行導入枠の条件
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令和9年夏、新俸給表の具体的内容が報告されます。
そのとき棚卸しが済んでいるかどうかで、次の一年が変わります。