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実績

IT・情報通信
システム開発受託(SIer)

SESから受託開発への転換に対応した等級・評価・報酬制度を構築

設立1970年代前半

従業員200名~300名

売上50億円~100億円

               

提供サービス人事制度設計(等級・評価・報酬)、制度運用支援、評価者研修、制度定着支援、ナッジメール配信

実施期間18カ月

プロジェクトのきっかけ

同社では、IT業界特有の人材確保競争が激化するなか、特に30代前半の離職率の高さや、東京における採用力の不足が顕在化していました。
加えて、同社はSES事業で成長しながらも、今後は受託開発やアプリ開発へと収益モデルを転換していくという経営方針を掲げており、その実現には“人的資源の活性化”が不可欠でした。
制度の形骸化と運用の形だけのものになりつつあった既存の人事制度に対して、抜本的な見直しが必要と判断され、当社にご相談をいただきました。

課題意識を持っていた部門:経営企画部門、人事部門

弊社を選んでいただいた理由:IT業界の人材特性を踏まえた人事制度構築実績と、運用フェーズまで含めた一貫支援のノウハウに対する信頼

目的

同社の掲げる「売上100億円」の中期経営計画を人材戦略面から支えるため、制度面からの「人的資源マネジメントの刷新」が最大の目的でした。
従来の制度では、スペシャリストとマネジメント双方のキャリアパスが不透明で、評価・報酬にも整合性を欠いていました。
制度設計の目的は、評価制度を通じて行動変容を促し、事業転換に必要な人材の定着と成長を支えることにありました。
また、東京エリアを中心とした採用力強化のための制度的魅力の向上も、重要な意図として織り込まれていました。

課題

制度導入前の同社では、等級制度の形骸化や、評価結果が処遇と乖離しているといった課題が複数存在していました。特に以下が主な問題点でした:
・等級が多すぎて運用されていないグレードが存在
・昇格・昇給基準が曖昧で納得感が低い
・給与の逆転現象が発生(評価が良くても給与に反映されにくい)
・スペシャリストが報われず、マネジメント偏重のキャリア構造
・業績評価の指標が個別最適で、組織目標との連動性が弱い

これらの課題は、事業構造の転換とともに、人材育成とパフォーマンスマネジメントを阻害する要因となっており、抜本的な制度設計と組織文化変革が求められていました。

実際に構築した制度のポイント

本プロジェクトでは、行動基準に基づく「行動等級」と職責に基づく「職責等級」の2軸で構成される等級制度を構築しました。
加えて、業績目標のKPI設定から評価・報酬連動までを一貫設計し、成長を支える制度基盤を整えました。
特に、エンジニアや営業といった職種ごとに必要な行動特性をコンピテンシー化し、職種別×等級別に評価項目と昇格要件を細かく設計。
これにより、SESだけでなく受託開発や新製品開発といった多様な事業フェーズにおける人材活用に柔軟に対応できる制度を実現しました。
・等級制度:行動等級+職責等級の2軸構成
・評価制度:コンピテンシーに基づく等級別・職種別設計
・報酬制度:行動給+職責給+賞与における評価連動ルールを設計

制度構築後は、単に新しい仕組みを導入するだけでなく、それを組織文化として根づかせるための運用・定着フェーズに注力しました。
具体的には、期初・期中の評価者研修を通じてマネジメント層の行動変革を促し、業績評価やコンピテンシー評価を人材育成につなげる意識改革を実施。
さらに、ナッジメールを隔週で配信し、評価者の制度運用行動を後押ししました。
制度運用実態をWebアンケートで定期的に可視化し、改善点を迅速に制度・運用へ反映。
これらはIT業界、とくにSESから受託開発へと事業転換する企業特有のキャリア多様化や成果管理の課題に対応した、当社独自の「設計から定着まで伴走する」アプローチです。

特筆すべき課題や解決策の特徴

制度導入後、等級運用の明瞭化と処遇の納得感が向上し、評価者からは「昇格理由を説明しやすくなった」との声が寄せられました。
また、業績評価については、個人目標が組織KPIと明確に紐づくようになり、プロジェクト単位での収益性を意識した行動が促進されました。
さらに、コンピテンシーを用いた評価とフィードバック文化の定着により、マネジメント層を中心に育成意識が醸成され、離職率の抑制にもつながったと確認されています。

成果に対するクライアントの声(要約):
「これまでの制度では若手や技術志向の社員が評価されにくかったが、制度改定後はそれぞれの貢献が見える化され、納得感のある運用ができていると実感しています。東京拠点の採用力向上にも好影響が出始めており、今後の展開にも期待しています。」

今後の展望:
同社は今後、グループ会社や新設拠点への制度展開を視野に入れており、人事制度の統合管理と多様な人材マネジメントへの対応が求められるようになりました。
特に受託開発・製品開発の売上構成比が増加する中で、それに見合った成果管理や報酬分配ルールの高度化が次のステップとなっています。
当社としても、運用フェーズでの制度チューニングや、グループ全体への拡張設計のご支援を継続的に行っていく予定です。