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インタビュー

再上場に伴う「透明性」と「一体感」を重視した役員報酬制度改革

株式会社ノバレーゼ様

結婚式場・レストラン事業を展開する株式会社ノバレーゼ。
2023年の再上場を契機に、経営の透明性と持続的成長を支える仕組みとして、役員報酬制度の見直しに取り組んだ。
改革の背景には、上場企業として求められるガバナンス体制の強化や、株主・投資家との対話を通じた説明責任の明確化、さらに経営陣と社員・株主が同じ方向を向いて価値を高めていく「一体感のある仕組み」を構築したいという狙いがあったという。
今回は、取締役執行役員経営戦略本部長の増山晃年氏、経営戦略本部総務人事部長の小高直美氏に、制度改革の経緯、設計上の工夫、そして導入後に見えてきた成果や今後の展望について伺った。

1. 役員報酬制度改革の背景

――まず、制度改革に着手した背景と、当時感じていた課題についてお聞かせください。

増山 氏::

2023年6月に再上場を果たしたことが大きなきっかけです。元々、当社は2016年までは上場企業でしたが、TOBにより一度非上場化し、以降、ファンド傘下での経営を続けてきました。非上場時代は、100%株主であるファンドとの密な協議のもと、報酬や経営方針を決定していましたが、2023年の再上場によって上場企業としてのガバナンス体制を改めて整える必要が出てきました。

――再上場を通じて、株主構成が変わったことが大きな転機だったのですね。

増山 氏:

はい。とりわけ役員報酬制度については、透明性を備え、株主や投資家に対して合理的に説明できる仕組みが必要でした。

経営陣が株主と同じ方向を向き、企業価値向上にコミットするためには、固定報酬中心の報酬構成から、業績連動型の賞与や株式報酬を取り入れた報酬制度へと移行することが必要だと考えていました。

2. 制度設計におけるポイントや苦労

――制度設計において特に意識されたポイントはありましたか。

増山 氏:

意識したのは「社員との連続性」です。経営陣だけが成果を享受する仕組みではなく、組織全体で成果を分かち合う文化をつくることを念頭に置きました。 例えば、短期業績連動報酬を役員だけで業績を評価させるのではなく、社員全体で利益を分かち合う仕組みとしました。これにより、経営と現場が一体的となり、成果を共有できるようになったと思います。 また、固定報酬についてもポストを軸としながら役員一人ひとりの成果や成長段階を踏まえて柔軟に設定できるようにしました。 当社の経営陣は40代が中心です。役員は「上がり」のポストではなく、就任後も経営と現場両サイドから成長し続けてほしいため、制度そのものが「挑戦と成長を支える仕組み」として機能するよう設計しました。

――社員と経営層が同じ目線で成果を共有する仕組みは貴社ならではの制度だと思います。その他、実際に制度を検討・導入するプロセスで重視された点はありましたか。

増山 氏:

元々、社長やプロジェクトメンバーとの距離が近く、日常的に議論を重ねていたため、制度改定の方向性については社内で大きな認識のずれもなく、スムーズに検討を進めることができました。

一方で、上場企業としての新しい役員報酬制度については、株主総会に向けた社外説明の第一歩として、社外役員の皆さまへの丁寧な説明と意見交換に注力しました。 制度の趣旨や設計意図をしっかりと共有することを重視し、第三者の立場から御社に補足説明を行っていただいたことで、社外役員の理解が一層深まり、制度全体への納得感を高めることができたと感じています。

3. 制度導入後の変化について

――運用を開始された後、実際の成果についてはどのように感じていらっしゃいますか。

増山 氏:

先ほども申し上げましたが、新制度では単年度の業績達成賞与を役員だけでなくグループ全スタッフにまで広げ、業績結果を共有できる仕組みとなった点は大きいです。 これにより、社員一人ひとりが成果に応じた報酬をより実感でき、組織全体が同じ方向に向かうようになったと感じています。 実際、2025年度の中間業績も好調で、受注残や結婚式の申し込み件数も堅調に推移しています。制度の成果が業績面にも現れ始めていると感じています。 さらに、TKP社との資本業務提携を通じ、法人向け宴会やイベント利用の拡大も進んでいます。結婚式市場だけでなく、新たな収益源を生み出す仕組みづくりに踏み出す中で、今回の役員報酬制度改革は成長戦略を結びつける基盤として大きな意味を持つと考えています。

――まさに結婚式ビジネスの枠を超えた経営多角化ですね。報酬制度を軸に、経営の方向性と社員のモチベーションが一体化している点が印象的です。

増山 氏:

はい、今回の制度改革で透明性が確保され、客観的な指標に基づいて報酬を決定できるようになった点は非常に良かったと感じています。これにより、経営の健全性にもつながったと思います。

小高 氏:

これまで役員報酬は社長が固定報酬の形で決定される形で長く運用されてきましたが、今回業績連動型の仕組みを導入できたことは大きな一歩でした。

 

4. コンサルティングに対する評価と今後の展望

――弊社がお手伝いした中で、あえて評価いただけるとしたらどのような点でしょうか。率直なご感想をお聞かせください。

増山 氏:

プロジェクト全体を通じてスケジュールの組み方が的確で、毎回ミーティングでの論点がしっかりと設定され、議論の中で出た宿題や課題にも迅速に対応いただきました。次の回までには必ず整理された成果物が用意されており、テンポよくプロジェクトを進めることができました。 また、我々が必要としていた客観的なデータを迅速にご提示いただき、我々の意見を反映しながら分析を進めていただけたことで、社内の合意形成が非常にスムーズに進められました

 

小高 氏:

そうですね、的確かつタイムリーな情報提供のおかげで、私たちも判断がしやすかったと感じています。また、ファーストコンタクトの時からレスポンスも早く、最初から最後まで一貫してこちらの要望を柔軟に汲み取っていただけたことが特に印象に残っています。

――ありがとうございます。最後に、今回の報酬制度改革を受けた新制度への思いや展望をお聞かせください。

増山 氏:

今回の改革により、客観的で透明な役員報酬制度へと移行できたと思っています。組織的な経営判断が可能となった点は大きな成果です。制度を形骸化させず、運用を通じて常に改善していくことが大切だと思っています。今後も、制度が企業文化として定着し、社員全体の成長を支える仕組みとして進化していくよう努めていきます。

――ありがとうございました。弊社としても、短期間ではありましたが、支援できたことを大変光栄に思っております。今後も、構築した制度が円滑に運用されることを願っております。

※所属・肩書等は 取材当時のものを記載しております。

企業名
株式会社ノバレーゼ様
発足
2000年11月1日
資本金
30百万円
社員数
連結2,472人/単体1,926人(2024年12月31日現在)
事業内容
ブライダル事業 (婚礼プロデュース部門・婚礼衣裳部門・レストラン部門)
今回ご提供したサービス
組織・人事戦略策定
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