人材獲得競争が激しくなるなか、企業の差別化は給与や賞与だけでは難しくなっています。働く人の価値観は多様化し、「どんな会社で働くか」「どんな文化の中で過ごすか」を重視する傾向が強まっています。そうした背景から、いま改めて注目されているのが福利厚生です。
しかし、本当に重要なのは“面白いかどうか”ではありません。福利厚生は企業が何を大切にしているのかを示すメッセージでもあります。採用強化のためなのか、リテンション向上のためなのか、健康経営の推進なのか。目的によって設計思想は大きく変わります。
では、実際に話題になったユニークな事例を見てみましょう。
面白い福利厚生①|日本代表を応援する特別休暇
ある企業では、日本代表の試合結果に応じて特別休暇を付与する制度を導入しています。勝利時に臨時休暇が与えられたり、注目試合の日は午後出社を認めたりする仕組みです。
一見するとユーモラスな制度ですが、その本質は「一体感の醸成」にあります。社内で応援イベントを実施することで、部署を越えたコミュニケーションが生まれ、組織文化の形成につながります。単なる休暇制度ではなく、エンゲージメント施策として設計されている点がポイントです。
面白い福利厚生②|花粉症シーズンのワーケーション支援
別の企業では、花粉症が深刻化する時期に合わせて、花粉の少ない地域でのリモートワークを支援する制度を設けています。宿泊費やコワーキングスペース利用料を補助し、一定期間、環境を変えて働けるようにしています。
花粉症による生産性低下は、企業にとっても見過ごせない課題です。この制度は、従業員の健康配慮と業務成果の両立を目指したものです。働く場所の柔軟性を高めることで、パフォーマンス維持につなげる発想は、これからの働き方を象徴しています。
面白い福利厚生③|ライフイベントを応援する支援制度
さらに、一定期間、婚活アプリの利用料を会社が負担する制度もあります。出会いの機会が減少している社会背景を踏まえ、従業員の人生そのものを応援する取り組みです。
企業がどこまで個人のライフイベントに関与するかは議論が分かれるところですが、「社員の幸せを応援する」という明確なメッセージは、組織への帰属意識を高める効果を持ち得ます。
福利厚生の導入をする際に忘れてはいけない視点
家事代行補助、副業支援、自己研鑽手当など、ユニークな福利厚生は他にも多数あります。ただし、導入にあたっては必ず検討すべき点があります。
- 誰の何のために導入するのか
- 原資をどう確保するのか
福利厚生はコストですが、リテンション向上や採用力強化、生産性向上につながるのであれば投資と捉えることもできます。そのためには、目的を明確にし、効果測定を前提とした設計が不可欠です。
福利厚生は企業の価値観を映す鏡です。
貴社は、どんなメッセージを従業員に届けたいでしょうか。
従業員のリテンション強化やエンゲージメント向上に向けて福利厚生の見直しをご検討中の企業様は、ぜひお気軽にご連絡ください。目的設計から制度構築、運用まで一貫してご支援いたします。


