では管理層にはどれだけの階層が必要なのでしょうか。
階層の数を決める根拠は、組織体系にあります。
組織体系を考えるとき、通常はどの単位で業務をまとめて管理する必要があるのか、という観点から整理します。
例えば複数の地域で営業活動を行っている場合、地域別の管理単位と、それらすべてを束ねる単位が組織に必要です。 経理部門であれば日常的な入出金や仕訳処理などを行う財務会計部門と、営業判断などに用いる管理会計部門にわけることができます。 それぞれに管理者を置いた上で、その上位を束ねる単位が必要であったりします。
そのため、本ページの基本等級フレームでは、基本となる管理層を2階層とします。 2階層の考え方は、組織管理で一般的な部長、課長という役職とも対応するためにわかりやすい階層です。
最後に一般層です。あるべき形としては1階層でもいいのですが、一般層には企業の従業員の大半が含まれます。 そこが1階層だけだと、モチベーションの維持が困難になることと、また、目指すべき成長の姿を描きづらくなるという問題は生じます。
そこで「指示された仕事を覚えて効率的に実行することを目指す」階層と、「全体的な効率性を高めながら管理層候補として活躍する」階層とに区分することが効果的です。