給与改定テーブルをマトリクス型にすることはハイブリッド型人事評価制度の重要なポイントでもあります。
マトリクス型の給与改定テーブルとは、以下のようなものです。
最初に示した一般的な給与改定テーブルが、等級毎に1行で済んでいたのに対し、マトリクス型では複数の階層に区分しています。 そしてそれぞれの階層ごとに、評価結果に応じて昇給する額が異なります。低位では通常よりも昇給額が多く設定され、上位や最上位では、少なめの昇給額が設定されています。
このような給与改定マトリクスを採用することのメリットは2点あります。
- 第一に、中間額までの昇給スピードが速くなるので、同じ評価なのに給与額が違う、という問題点を解消しやすくなります。
- 第二に、中間額を超えた段階から昇給額が減るので、誰でもすぐに上限額にまで到達することがなくなります。
このマトリクス型給与改定テーブルは、実は欧米では一般的な仕組みとして採用されています。メリット昇給と言われる場合もありますが、あくまでも中間額を重視した給与制度の運用に効果を発揮します。